本年の当協会の活動について

あけましておめでとうございます。日本違法サイト協会 (JILLESA) は本日から2008年の活動を開始します。

ご承知の通り、昨年末に設立されたJILLESAは、文化庁が示した違法サイトの定義に基づいて違法サイトを認定し、注意を喚起することで「違法サイトから情を知ってダウンロードすること」を防止すべく活動を行なって参りましたが、違法サイトの認定にはさまざまな課題があることが判明したため、現在は違法サイトを認定するための調査検討活動を休止し、ダウンロード違法化を円滑に進めるためにはどのような課題があり、どうやったら解決できるのか、そもそも解決できるのかについての検討を続けております。

文化庁がこのような制度改正を行なうのは、もちろん著作権法第1条にある「文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。」のに有効であると判断しているからです。そのためには本文にある「文化的所産の公正な利用」の担い手である著作物の利用者と、「著作者等」と表現されている著作者、実演家、映画制作者、レコード制作者、放送事業者に加え、それらを取り巻く著作権等管理事業者、私的録音録画補償金の指定管理団体が互いに手を取り合っていくことが何より大切です。これはいわば食物連鎖のような関係です。一方のみが極めて有利になるような制度のあり方は、他方の弱体化または消滅を招くであろうし、お互いがお互いを「吝嗇なフリーライダー」「天下り目的の利権団体」などと呼び合う状況が結果として文化の発展につながらないことは明白です。当協会では、今回のダウンロード違法化が本当に両者が手を取り合う関係の構築につながるのかと言った根本的な論点にも踏み込んで、さらなる研究を進めて参ります。皆様の変わらぬご賛同とご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。